2012年4月11日水曜日

小さなボクの夢: モルキオ病(症候群)


祝☆卒業の記事にコメントを下さった匿名さんへ

 

匿名さんのコメントを読んで、ずっと考えていました・・・。

どうしたら、あなたの心に寄り添えるのかな~と・・・。

息子は、進行性の難病なので、病気が分かった当時は、それこそ、障害者手帳も取れないくらい元気で、小さいことを除けば、他の子となんら変わりはなかったんです。

だけど、何かの病気だろうと分かってからの10年の間に、一つずつ出来ることが奪われていきました・・・。

そんな中で、私は息子と一緒に闘うことを選びました。

治療法がないなら、誰かに研究してもらおう!

その為には、この病気を多くの人に知ってもらう必要がありました。

国内に患者は推定30人・・・。

医者さえ、一生のうちにこの患者に出会うことは稀で、それゆえ明確な診断をされずに悶々と過ごす患者が多いという現実を突きつけられました。

そして、私たちも例外でなく、何かの病気だろうと分かってから、モルキオ病だと分かるまでに2年かかりました。

その間、ずっと不安と闘いながら、もしかしたら2年という歳月は、大変な病気だと告知を受けるための心構えの期間だったんじゃないかとさえ思う程でした・・・。

実際に、病名が分からず悶々と過ごした2年の間に、私自身何か大変な病気なのかも知れないと言う心の準備が出来ていたように思います。

しかし、それはあまりにも残酷な告知で、治療法もない進行性の難病で、徐々に体の様々な機能を失っていくでしょう。

そして、あまり長くは生きられないでしょうと言うものでした。


良いappititeは抑制ものである

告知を受けてからは、毎晩のように一人夜中にシャワーを浴びながら、声を上げて泣いていました・・・。

誰にも心の中を打ち明けられず、健康に産んでやれなかった自分自身を責めたものでした・・・。

しかし、息子の無邪気な笑顔を見ていると、そこで諦めることができなかったんです。

絶対に諦めたくなかったんです・・・。

しかし、病気は容赦なく進行し、息子から自由を奪っていきました。

そして、現実に同じ病気の患者さんがお二人も20代の若さで星になりました。

その亡骸を前に、どうすることもできない程の恐怖に震えたものでした・・・。

そして、いつまでも小さいままで大きくならない息子もまた、お友達から容姿を指摘されるようになり、傷つきもしました。

でも、それは、仕方の無いことだと思っていたんです。

こんなに小さい同級生を見たことがない子供たちに、分かれという方が無理な話だって思ったんです。

そこから、定期的に保護者宛に『颯太くん通信』という形で、病気を伝えることを始めました。

そして、同時に、この病気を多くの人に知ってもらえば、どこかの偉い研究者の目に止まって、もしかしたら治療法を研究してもらえるかもしれないと、必死に活動をするようになりました。

でも、テレビや新聞に出ることは、正直抵抗があるんです。

メディアに取り上げられるということの、マイナスの部分があることを分かっていましたから。

でも、そうするしか方法はなかったんです・・・。

テレビや新聞に取り上げられたことで、辛いこともたくさんありました。


胸が突然大きくなることがありますか

でも、私たち家族にとっては、息子の命を救えるなら、自分自身のプライバシーなんてどうでも良かったんです。

 

勿論、匿名さんが言われたように、私に星の数ほどある全ての障害者の気持ちなんて分かりません。

障害とは、千差万別ですから・・・。

息子のモルキオ病一つとっても、患者によって症状の出方はマチマチです。

でも、病気の子を持つ親の気持ち、少しは分かろうと努力はしています。

なぜなら、私は障害児の親である前に、障害者の兄弟を持っているからです。

私の姉は、知的障害者です。

幼い頃から、ずっと、そんな姉を奇異の目で見る子供たちや大人たちをたくさん見てきました。

だから、私が障害のある子を持ったことは、運命なのかも知れないと思ったりもします。

聴覚障害者、視覚障害者、身体障害者、発達障害者・・・

どの障害が良くて、どの障害が辛いなんてないと思うんです。

親にとったら、どの子もかけがえのない大切な我が子ですから、少し他の子と違っただけでも、とても不安ですし、辛く苦しいものです。

走ったり歩いたりはできないけど、知的障害はないからいいねってことはないんです。

逆に、知的障害はあるけど、走ったり歩いたりできるし、命に別状はないからいいねってこともないと思うんです。

耳は聞こえないけど、目は見えるからいいねってこともないし、目は見えないけど、耳は聞こえるからいいねってこともないんです・・・。

だから、匿名さんの私のブログに吐き出した心の声が、とても気になっているんです。


山の露はあなたの脳のダメージを与えるん。

このブログが不愉快だなって思われたら、仕方ないことなのかもしれません。

でも、もし心に余裕がありましたら、このブログをはじめから、全て読んでみていただけませんか?

記事数は、5年間で1200以上にもなるので、とても大変なことですが、読んで欲しいのです。

私は特別な人間ではありません・・・。

何度も落ち込み、何度も起き上がり・・・、そしてまた落ち込み・・・

何度も落ちたり、起きたりを繰り返しながら、今日まで闘ってきました。

でも、それでも、まだゴールテープは見えないんです・・・。

多くの理解者がいる一方で、地域の学校へ進学することを断念したことも現実です・・・。

でも、私は現実から目を背けたくないし、後ろだけは振り返りたくないんです。

だから、このブログは私の心の整理をするとても大切な場所なんです。

 

本当は、誰かに泣きついて悩みを聞いて欲しい・・・。

でも、私はどうしても人前で泣くことが得意でないんです・・・。

こんな病気の子を持っていても、いつも明るく振舞ってしまうんです。

きっと、泣いてしまったら自分自身が壊れてしまうことを、私自身が一番分かっているからかも知れません・・・。

だからと言って、私は強い人間でもありません・・・。

そんな私にとって、このブログは唯一、自分自身の心の声を言葉にし、心を整理し、前へ進む為の大切な大切な場所なんです。

 

ですから、ご縁あってこのブログにお越しくださった匿名さんの、心の声を聞いてしまった以上、無視することは出来ないんです。


発達障害は、確かに中々理解されないこと、少しですが承知しています。

でも、諦めないで欲しいなって思います。

知ったかぶりをするつもりはありません。

私自身が発達障害の子を育てたことがないのですから、匿名さんのご苦労は分かりかねます。

でも、分かる努力はしたいなって思うんです。

私自身がそうであるように、苦しんでおられるはずだから・・・。

長文になってしまいましたが、心の声はどうか溜めないで吐き出してください。



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